金融用語辞典
ら行
「り」

目次
リース/利子
利息制限法/利息天引き方式
リボ団信保険/リボルビングカード
リボルビングシステム/リボルビングローン
流通系カード/流通系クレジット協議会
利用限度額


【リース】

物品・機械・設備などを長期間にわたって賃貸すること。レンタルとリースの主な違いは、賃貸物件の調達手順(事前在庫か、受注か)の違いと、賃貸期間、解約の可否の3点にある。リースの場合は、原則としてユーザーが必要とする物件をユーザーの注文に基づいてリース会社が調達(購入)し、これをユーザーに賃貸するのに対し、レンタルはレンタル会社が事前に汎用性の高い耐久消費財や機械・設備などを購入し、在庫として保有しておき、これを不特定多数の顧客に対し比較的短期間(数日または数週間または数ヵ月)賃貸する。契約期間についても、リースは通常2年以上で原則として中途解約を認めないのに対し、レンタルは中途解約しても使用期間の賃料だけを払えばよい。リースは、大別するとファイナンスリース(金融リース)とオペレーティングリース(賃貸リース)とに分類される。ファイナンスリースは、リース会社が特定の物件を購入して、特定企業に「物融」の形で貸し付けるもので、(1)物件納入(検収)後のメンテナンス等の責任は一切がユーザーに帰する、などの特徴がある。オペレーティングリースは、リース物件の保守、点検、修繕などの責任をリース会社が受け持つもので、一定の予告期間をおいて中途解約が可能。対象ユーザーも。不特定多数の場合が多く、コンピュータ、自動車、建設機械など汎用性が高く、稼働率も高い物件が多い。

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【利子】

利息。金利。返済に際し元本以外の名目で受け取る(支払う)もの。金利は、利息発生の割合を示すもので、利息(利子)は、残存元本に金利を乗じることによって算出される。

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【利息制限法】

@金銭消費者における民法上の金利水準の上限を定めた法律。1945(昭和29)年制定、同年6月15日施行・主な内容は以下のとおり。

A契約上有効な上限金利は、元本10万円未満年20%、10万円以上 100万円未満年18%、100万円以上15%とする。
上限金利を越える金利であっても任意に支払われたものについては有効とする。

B弁済にかかる費用、契約締結にかかる費用以外の受け取る金銭は、名目にかかわらず利息とみなす。

C延滞損害金(債務不履行による賠償額)の予定の率は制限金利の1.46倍以内とする(2002年6月出資法改正にともない改正)

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【利息天引き方式】

表面金利(利息天引き金利)に相当する利息額を、融資時点で徴収する融資方法。

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【リボ団信保険】

消費者金融会社の包括契約に付随する団体信用保険制度。契約者が死亡・重度障害などにより返済不能となった場合、残債務を免責するための保険。保険料は消費者金融会社が負担する。大手を中心に中堅規模以上の消費者金融会社の多くが採用している。

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【リボルビングカード】

リボルビング方式で返済するクレジットカード。米国のVISAカード、マスターカードや大手百貨店、スーパーのカードなど大半のショッピングカードはリボルビングカード。日本の銀行系カードは、1992(平成5)年夏から、リボルビングシステムの導入が認められた。なお、割賦販売法の改正(昭和59年12月1日施行)によって、業としてリボルビングカードを発行する場合は、割賦購入あっせん業の登録を行うことが必要であることが明確に規定された(割賦販売法31条)

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【リボルビングシステム】

直訳すれば「回転信用システム」。利用金額にかかわらず、毎月一定の金額(ミニマムペイメント)を支払うクレジットカードの決済方法・具体的には

@事前に一定のクレジットライン(与信限度額)をカード会員に与えておく
A返済については、ミニマムペイメント(最低支払義務額)を定めておく
Bカード会員は、カード利用(未払い)残高がクレジットラインの上限以内ならば、自由に追加利用ができる
C返済は、ミニマムペイメントまたはミニマムペイメント以上であればよい(ATMで割増返済も可能)
というもの
 毎月の支払額をカード会員があらかじめ指定する方式を「定額リボルビング」(例えば、毎月1万円コース)といい、一定割合を前月の利用残高に乗じて返済していく方式を「低率リボルビング」(例えば、毎月の毎月の利用残高×10%コース)という。
 「分割払い」との違いは、分割払いが加盟店の店頭で支払回数を指定するのに対し、リボ払いは回数ではなく最低支払額を定めた方式であること、また、分割払いの場合は1つの商品ないしサービスの代金を何回かに分けて支払うが、リボ払いは利用限度額の範囲内ならいくら利用しても支払金額は毎月一定になることである。分割払い同様、利用するには若干の金利がかかる。  わが国のクレジットカードの場合は、「定額リボルビング」が主であり、会員が利用する際にはカード会社によって、

@加盟店の店頭で「リボ払いで」と申し出る方法(売上伝票方式)
A「リボ払い専用カード」を発行してもらって使い分ける方法(専用カード方式)
Bカード会社にあらかじめ届けて、一定額以内は自動的にリボにしておく方法(予約型方式)
の3パターンのほか、最近では、請求明細書が会員の手元にとどいてから、リボルビング払いに変更できるサービスを行っているカード会社もある。
 なお、カード利用代金の返済が日本のように口座振替ではなく、小切手で行われる米国のリボルビング方式は、最低支払額(ミニマムペイメント)だけが決まっている。カード会員は、ミニマムペイメント以上であれば、任意の金額の小切手をカード会社に送ることにより、利用代金を支払うことができる。

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【リボルビングローン】

一定の与信枠の範囲内で自由に反復借入ができ、返済については、一定のミニマムペイメント(最低支払い義務額)でよいというローンの返済方法。一定の与信枠の範囲内なら何回でも繰り返して借入ができることから、リボルビング(回転、反復)ローンと呼ばれている。

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【流通系カード】

百貨店、スーパー。専門店等の流通業が、顧客の組織化、固定化を図ることを目的として発行するクレジットカード。

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【流通系クレジット協議会】

クレディセゾン、オーエムシーカード、イオンクレジットサービス、ポケットカードなど、流通系クレジット会社で組織している業界団体。1998(平成10)年7月に設立。主な活動内容は、(1)顧客・加盟店の視点での諸課題への取り組み、(2)行政・業界動向に関する情報交換・研究、(3)身近な具体的課題についての問題意識と問題解決方法の共有化の3点。

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【利用限度額】

クレジットカードが利用できる最高限度額のこと。貸出限度額、与信限度額、クレジットラインともいう。個々の会員の信用力により、カード会社が個別に設定している。なお、利用限度額の設定に関しては、1991(平成4)年3月に日本クレジット産業協会で決定された「クレジットカード発行における適正与信体制の整備」において、以下の事項がうたわれている。

@新規入会者の利用限度額の引き下げ…新規に入会する会員への初期利用限度額は、原則として低く設定し発行すること。
A若年層に対する利用限度額の設定…若年層の新規入会者に対する初期利用限度額は、1. より更に引き下げて発行すること。
B途上与信の導入…既会員に対するクレジットカードを更新する場合の利用限度額の設定は、過去の利用実績、支払い状況、属性等の変化に応じて変更する、いわゆる途上与信制度を導入するとともに。これを運用する審査体制の強化と徹底に努めること。

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